【問題】
平成5年に(財)日本昇降機安全センター(現(財)日本建築設備・昇降機センター)が策定した「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1 昇降機の所有者又は管理者は、昇降機の運行に関して十分な知識を有する運行管理者を原則として建物ごとに選任するものとしている。
2 昇降機の所有者又は管理者は、昇降機に係る人身事故等が発生した場合には、事故が発生した時から24時間以内に、特定行政庁に所定の様式による昇降機事故速報を提出するものとしている。
3 昇降機の所有者又は管理者は、建築基準法第12条第3項に基づく定期検査に加え、使用頻度に応じて専門技術者に、おおむね3月以内ごとに、点検その他必要な整備又は補修を行わせ、その記録を2年以上保存することとしている。
4 運行管理者は、昇降機の運行中随時巡回し、昇降機の運行に支障があると認めたときは、直ちに運行を中止して昇降機の所有者又は管理者に報告し、専門技術者に整備させるものとしている。
【管理業務主任者試験 平成20年第25問】
【解答】
昇降機の維持及び運行の管理に関する指針【PDF】
1 適切
昇降機の運行を直接管理させるために、昇降機の運行に関して十分な知識を有する運行管理者を原則として建物ごとに選任するものとする(昇降機の維持及び運行の管理に関する指針第3)。
2 適切
(昇降機の維持及び運行の管理に関する指針第8)
人身事故発生時の措置
1 所有者等は、昇降機に係る人身事故等が発生したときは、速やかに次の措置を講じる必要がある。
一 応急手当等必要な措置
二 消防署及び医療機関への連絡
三 被害者の家族への連絡
四 専門技術者への連絡
五 特定行政庁その他関係官公署への連絡
2 所有者等は、前項の事故が発生した場合においては、次のとおり特定行政庁に別記様式により報告するものとする。
一 昇降機事故速報 事故が発生した時から 24時間以内
二 昇降機事故詳細 事故処理が解決した日から起算して 7日以内
3 最も不適切
(昇降機の維持及び運行の管理に関する指針第12)
定期点検・整備等
1 所有者等は、昇降機の維持及び運行の安全を確保するため、使用頻度等に応じて専門技術者に、おおむね 1月以内ごとに、点検その他必要な整備又は補修を行わせるものとする。
2 所有者等は、前項の点検等を行った場合は、その記録を 3年以上保存すること。
4 適切
(昇降機の維持及び運行の管理に関する指針第14)
巡回管理
1 運行管理者は、昇降機の運行中随時巡回し、運行に支障が無いことを確認するものとする。
2 運行管理者は、前項において昇降機の運行に支障があると認めたときは、直ちに運行を中止して所有者等に報告し、専門技術者に整備させるものとする。
したがって、解答(最も不適切)は3です。