【問題】
マンションにおける法定点検の対象となる建物・設備とその点検を行うことができる資格者の組合わせとして、次のうち最も不適切なものはどれか。
法定点検の対象部分となる建物・設備 | 資格者 | |
1 | 建築基準法第12条1項に規定する特殊建築物定期調査を実施する場合の「建築物の外部」 | 一級建築士 |
2 | 建築基準法第12条3項に規定する特殊建築物の建築設備定期検査を実施する場合の「非常用の照明装置」 | 第1種電気工事士 |
3 | 建築基準法第12条3項に規定する特殊建築物の建築設備定期検査を実施する場合の「昇降機(エレベーター)」 | 二級建築士 |
4 | 消防法(昭和23年法律第186号)第17条の3の3に規定する消防用設備等の点検を実施する場合の「スプリンクラー設備」 | 甲種消防設備士 (第1類) |
【管理業務主任者試験 平成22年第27問】
【解答】
1 適切
(建築基準法第12条1項)
第六条第一項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。第三項において同じ。)は、当該建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者にその状況の調査(当該建築物の敷地及び構造についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含み、当該建築物の建築設備についての第三項の検査を除く。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
第六条第一項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。第三項において同じ。)は、当該建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者にその状況の調査(当該建築物の敷地及び構造についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含み、当該建築物の建築設備についての第三項の検査を除く。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
2 最も不適切
(建築基準法第12条3項)
昇降機及び第六条第一項第一号に掲げる建築物その他第一項の政令で定める建築物の昇降機以外の建築設備(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物に設けるものを除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者は、当該建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者に検査(当該建築設備についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
昇降機及び第六条第一項第一号に掲げる建築物その他第一項の政令で定める建築物の昇降機以外の建築設備(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物に設けるものを除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者は、当該建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者に検査(当該建築設備についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
3 適切
上記(建築基準法第12条3項)参照
4 適切
(消防法第17条3の3)
第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等又は特殊消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
第十七条第一項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等又は特殊消防用設備等(第八条の二の二第一項の防火対象物にあつては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあつては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有する者に点検させ、その他のものにあつては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
消防設備士には
資格の種類 | 工事整備対象設備等/td> | |
甲種 | 特類 | 特殊消防用設備等 |
甲種または乙種 | 第1類 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備 水噴霧消火設備、屋外消火栓設備 |
第2類 | 泡消火設備 | |
第3類 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備 粉末消火設備 |
|
第4類 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備 消防機関へ通報する火災報知設備 |
|
第5類 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 | |
乙種 | 第6類 | 消火器 |
第7類 | 漏電火災警報器 |
したがって、解答(最も不適切)は2です。
管理者からのコメント