【問題】
マンション管理業者の行う重要事項説明及び契約成立時の書面の交付に関する次のアからエまでの記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、適切なものはいくつあるか。
ア マンション管理業者は、従前の管理受託契約に比して、管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大すること以外の条件を変えずに、管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、重要事項説明会を開催する必要はない。
イ マンション管理業者は、新たに建設されたマンションの当該建設工事完了の日から1年を経過する日までの間に契約期間が満了する管理受託契約を締結しようとするときは、あらかじめ、重要事項について説明する必要はない。
ウ マンション管理業者は、管理者等が置かれていない管理組合との管理受託契約を締結したときは、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、遅滞なく、契約の成立時の書面を交付しなければならない。
エ マンション管理業者は、管理受託契約の成立時の書面に記名押印した管理業務主任者をして、管理組合の管理者等に対し、当該書面を交付させなければならない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
【管理業務主任者試験 平成18年第49問】
【解答】
ア 適切
マンション管理業者は、従前の管理受託契約に比して、管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大すること以外の条件を変えずに、管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、重要事項説明会を開催する必要はない。
(マンション管理適正化法第72条2項)
管理組合にとって利益になる場合は説明会を開催する必要が無い。
例えば他にも、管理事務に要する費用の額を同一または減額も開催する必要が無い。
イ 適切
マンション管理業者は、新たに建設されたマンションの当該建設工事完了の日から1年を経過する日までの間に契約期間が満了する管理受託契約を締結しようとするときは、あらかじめ、重要事項について説明する必要はない。
(マンション管理適正化法第72条1項)
ウ 適切
マンション管理業者は、管理者等が置かれていない管理組合との管理受託契約を締結したときは、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、遅滞なく、契約の成立時の書面を交付しなければならない。
(マンション管理適正化法第73条1項)
エ 不適切
管理受託契約の成立時の書面の交付義務者はマンション管理業者である。
マンション管理業者は、管理受託契約の成立時の書面を作成するときは、管理業務主任者をして、記名押印させなければならない。
そして、マンション管理業者は管理組合の管理者等に対して遅滞なく、当該書面の交付をしなければならない。
(マンション管理適正化法第73条1項)
したがって、適切なものは三つであり、解答3はです。
重要事項説明会は、管理組合にとって有利な変更(減額、実施範囲の拡大)については開催する必要が無い。
新築マンションで管理委託契約が工事完了から1年未満の場合は、重要事項の説明義務がない。
マンション管理会社に契約の成立時の書面交付義務がある。
当該マンションに管理者が設置されていない場合は、区分所有者等全員に対して遅滞なく契約の成立時の書面を交付しなければならない。